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研究

ハロゲン元素を活性中心とする高機能触媒の創製をめざす

 当センター 石原 一彰 教授 (工学研究科 有機・高分子化学専攻)が研究課題「ハロゲン元素を活性中心とする高機能触媒の創製」で科研費 基盤研究(S) (研究期間:2023年度~2027年度)に採択されました。

◆研究概要

 有機合成法は医農薬品や機能有機材料の開発・生産における基幹技術となるため、低環境負荷・省エネルギーの観点から、有機反応を自在に制御するための高機能触媒の精密設計・開発が増々重要になっています。さらに、安全性・元素戦略の観点から触媒の活性中心を重金属やレアメタルからハロゲン元素(F, Cl, Br, I)に置き換えることができればその学術的意義は極めて高く、製造業への波及効果が大いに期待されます。

 日本は資源小国でありながら海洋国であるため、ハロゲン元素の資源には恵まれており、ハロゲン類を工業的に大規模生産しています。とりわけ我が国のヨウ素埋蔵量は世界一であり総埋蔵量の78%を占めます。ハロゲン元素は–1から+7まで価数を変えることができ、その置換基や配位子によっても酸化還元電位を調節できることから、重金属やレアメタルの代替元素に十分に成り得ます。また、ハロゲン元素の酸化還元特性だけでなくハロゲン結合を活かしたソフト ルイス酸触媒としての機能発現も期待されます。SDGsの一つである「9. 産業と技術革新の基盤」となる精密有機合成法の確立を目指し、ハロゲン元素を活性中心とする高機能触媒の創製を目指します。

研究代表者
大学院 工学研究科 石原 一彰 教授
https://www.ishihara-lab.net/
https://profs.provost.nagoya-u.ac.jp/html/100001834_ja.html

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